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『演劇とその形而上学』(アントナンアルトー、訳:安堂信也)

p60
「対話は――書かれ、話されるものであり――特に部隊に属していはしない。本に属している。その証拠には、文学史の入門書の中では、演劇は、分節言語(ランガージュ・アルティキュレ)の一枝葉として、場所を与えられている。
 私の言いたいのは、舞台というのは、物理的な具体的な場所であって、その場所を一杯にすること、それに具体的な言語を語らせることが求められているということである。
 さらに言いたいのは、この具体的言語は、言葉に従属することなしに五官に訴えるように作られており、従って、まず感覚を満足させるべきだということである。」