インターネットとえんげき

メディアが発達していくにつれて、「演劇」という形式は古いものになってきている。これは誰にも否定しようがない事実だと思う。けれど、どんな先進国でもまだ「劇場」という形式は存続していることも事実だ。

同時に「演じる」ことや「物語」が単に劇場の中だけでなく、経営、物づくり、政治、教育の中で幅広く用いられていることも事実だ。

「演じること」は、社会の中で幅広く援用され、誰しもが日常生活において俳優のような存在になっているとも言えるのである。しかしこれは同時に「演劇がお金にならなくなった」ということでもあるのだということを認めなければならないだろう。

このように考えるから、僕は「演劇」というものを一度、一から見つめなおしてから、自分の演劇活動を展開したいと思っている。

(今のところとしか言えないのが恐縮だが)「演じる」とは、「身振りや動作を通して、(その身振りと直接関係のない、)別のある目的を遂行するために用いられるコミュニケーション」と定義しようと思う。

すると、「演劇」というものが街の中にあふれていることがわかるだろうと思う。恥ずかしさのあまりにする行動、恋人の前で行う見栄、自分が強いと認めさせたくて行う行動。そういったものがすべて「演劇的な状況」に見えてくる。

だとしたら、やっぱり「演劇」っていうのは「劇場」だけにあるわけじゃない。劇場から飛び出したって、同じようにやりたいことはできる。

だから、このサイトでは劇場で上演されるものだけでなく、路上で活動をしたもの、映像用に短編を撮影したものなども一覧できるようにしておきたいと思う。

まだ、評価ももらえず、こんなんですが、コツコツとやっていきたいと思いますので、どうかご声援のほど、よろしくお願いします。
よこたたかおによる、現代の茶番